第23章 弱点
次にルシアリアが目覚めると昨日の
情緒などなかったようにミリーが
近くにいた。
「おはようございます。ルシアリア様」
挨拶はいつも通りだが、ミリーが着ている
服は黒いボディコンで色っぽい身体をさらに
強調するように布面積が狭い。
「おはよう…ミリー」
「久しぶりに良く眠れたんじゃないですか?
目の下の隈がなくなってますよ。
あなたを調べたり生気を貰う為に
無理させちゃってごめんなさい」
目の前にいるのはどこを見ていいか困る
程の色気たっぷりのミリーだが内面までは
変わってないようだ。
「でもルシアリア様の生気は本当に格別で。
つい止められなくなっちゃって…
すみませんでした」
大人な姿のミリーだが、子供のように
しょぼくれている。
「ううん。それよりフォルトに復讐
するって…」
「あぁ、ただの嫌がらせですよ。魔王様
負けて悔しいから嫌がらせして
困らせて腹いせしようとしてるだけです。
巻き込んですみません。ここを探り当てたら
解放するんで安心してください」
その説明に少しホッとする。
「ところでここはどこなの?」
「ここですか?ここは魔王城。
スペシャルゲストをお招きする。隔離の
部屋です。囚われのお姫様ってとこですね。
何も痕跡残してこなかったので
勇者様が来るまでしばらくかかると
思うのでそれまでゆっくりしてください」
「ゆっくり…でもフォルトが心配して…」
「その為にしてるんで我慢してください。
お腹空いたでしょう?朝食を準備してますよ」
その後もルシアリアを監視の為かミリーが
四六時中ついており、ミリーはルシアリアが
つまらなくないよう話し相手になったり
おやつを持ってきてくれたり、時には
たくさんのドレスを部屋いっぱいに
持ってきてくれてルシアリアに着せて
一緒に楽しんでいた。
そんなほのぼのとした1日が終わろうと
していた時、どこかで爆発音が聞こえた。