第21章 癒しの時間
ルークビルクの処分はどうなったかというと…
取り調べによると今までに何人もの
女の子達を攫い拘束、監禁、凌辱して
身体的、精神的にも苦しめ、時には
命までも奪ってきた事が判明した。
その高い魔力で今まで巧妙に
隠し通してこれたようだ。
しかしそれが明るみに出ると素直に白状し
反省の色を見せた。
この犯罪にはルークビルク一人だけの犯行で
他に誰も関わっている人はいなかったようだ。
今まで真面目に王政にも取り組んできた事も
あり王位継承権は剥奪されたものの
死刑は免れ地方の屋敷で監視付きで
軟禁され政界からは遠ざかる事となった。
表向きには病気になり王位継承権を辞退した
とだけ発表された。
人とのやり取りも監視の下でする事に
なったが今まで付き合いのある貴族が
ルークビルクが作った大人の玩具に目をつけ
手を組んで制作に取り組み、貴族社会で
販売され爆発的に売れる事となる。
地方の屋敷での軟禁でどこにも出れはしないが
才覚の芽を得意な部分で発揮し資産を増やして
静かに穏やかに暮らした。
犯罪の内容にもより女人禁制とされ屋敷に
出入りするのは男性のみと決められていた。
女性を甚振るのを喜びと感じていた
ルークビルクは最初こそ耐え難く感じていたが
この屋敷で暮らすようになってから
甲斐甲斐しく世話をしてくれる男性達の
存在を大きく感じ男性の魅力に気付き
未知なる自分を発見した。
かつてクラウン王国の第1王子だった人は
社会にも屋敷からも表には出れなくなったが
彼の趣向と合う世話人が現れ
静かに幸せに暮らしたのは
また別のお話である。