第21章 癒しの時間
目が覚めると太陽も頂上を越していた。
2人共、力尽きて寝不足もあり安心も
して熟睡だった。
フォルトが結界を張っていたおかげで
誰も部屋には入ってこなかった。というか
ジークベルトの命令で部屋から出てくるまで
部屋に近付く事も許されなかったので
2人でゆっくり眠る事ができたのだった。
身体の媚薬も抜け昨夜は自分から足を
広げたり欲しがったりした事を
思い出すと堪らなく恥ずかしくなった。
そそくさとお風呂に入りに行くがもちろん
フォルトも入ってきて自分で洗わせて
もらえなかった。
あんな事があったせいもありフォルトの
過保護度が増している気がする。
今は甲斐甲斐しく髪を乾かしてくれている。
「ルークビルク様はどうなるのかな?」
「さぁな。今までも侍女が消えていたそう
だからしばらくは身柄を拘束されての
尋問があり、王位継承権の剥奪…とか
後の処分は向こうに任せていいか?」
「うん。私は向こうの判決に従うよ」
「ルアも事情聴取されると思うけど
つらかったら…」
「大丈夫。…フォルトがいてくれるもん」
「ルア…」
愛おしくて仕方なくギュウッと抱き締める。
身支度を整え部屋を出ると王国騎士団の
一人が待ち構えており、ある部屋へ
案内される。
その部屋には王様とジークベルトにティアナや
国の重鎮達が勢揃いしていた。
先程までルークビルクの処分について
討論していたらしい。
まず皆が頭を下げ誠心誠意
謝罪をしてきた。
「本当にすまなかった。城内でまさか
こんな事が起きてるなんて…今までのも
ただの噂としっかり調べてなかったのも
我々の責任だ。なんとお詫びしたら…」
「頭を上げてください。皆さんが悪い
わけじゃないですから。ただ…今後、絶対
こういう事がないよう、どうか
よろしくお願い致します」
「それはもちろん!厳罰に処し今後一切
このような事がないようお約束致します。
寛大な御心に感謝申し上げます」
謝罪を受け入れ後の事は任せる事にする。