第20章 隠し部屋
下肢に何か触れた気がしてパッと目が
覚める。手足が鎖に繋がれてる事を忘れて
ガシャンと音を立てる。
「あれ?起きちゃった?おはよう。
朝だよ。…君の護衛は優秀だね。
君を攫った後すぐに気付いて
城中大騒動だったよ。この部屋から
戻ったら夜中なのに城中みんな
駆け回ってたよ。聖女様は愛されてるね」
(フォルト…)
フォルトの事を思うと涙が出てくる。
きっと今頃とても心配してるだろう。
「残念ながらここは見つからないよ。
奥まった所にあるし僕の呪文がなければ
開けることもできないからね」
絶望を感じて唇を噛みしめる。
「泣き叫ばないところがいいね。
僕の機嫌を損なわないようにするのは
懸命だよ。ご褒美にこれをあげるよ」
ルークビルクが持ってる物を見ると
昨日の張り子より一回り小さいが
使い道は同じ物だろうと察し
身体を固くする。
「僕はこれから政務があるんだ。
君にはこの試作品を試してて
もらいたいんだ。
昨日のより小さいけど魔力を補充
できてね。使用者がその場に
いなくても魔力が切れるまで動いて
くれるはず。僕がいない間、一人で
楽しく何度だってイッていいからね。
ほら足を広げて」
無遠慮に秘部に玩具を差し込む。
濡れてないが小さめのサイズなので
腔内にスルッと入っていった。
昨日より振動も弱いが異物が腔内で
暴れてるので違和感しかない。
気を抜くと感じてしまいそうで
気を張り詰める。
「食事を持ってきたよ。片方の手の鎖を
少し緩めるから自分で食べてね。じゃあ
僕は仕事に行ってくるよ」
ルークビルクは部屋から出ていった。
すぐ近くに置かれてる小さな台にパンが
置いてあり食欲はなかったが
いざという時に動けないと困るので
無理やり口に押し込む。水も一緒に
置いてありパンを水で無理やり流し込むが
少ししか食べる事が出来なかった。
鎖が片方緩められたといっても顔までしか
届かない。反対側の手にも届かないし
秘部にももちろん手は届かない。
惨めで涙が溢れてくる。
「フォルト……」
ただ愛しい人の名を呟いた。