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お人好しは何かと巻き込まれる【R18】

第17章 蜘蛛の残党


「本当に心配したよ。崖から飛び降りた
って聞いた時は寿命が縮んだ。無謀にも
程があるよ!」

フォルトからの説教を甘んじて受ける。

「ペンダントが赤くなったから
早く駆けつけようと魔法に力が入って
森まで燃やしそうになったよ。

しばらくしたらペンダントの
色が元に戻ったから
とりあえずは大丈夫だと
わかってたけど…」

ペンダントは危険な時や体から離れると
赤く光るように魔法が掛けられていたので
それを見ながらフォルトは全ての蜘蛛達を
殲滅してきたのだ。

「あ〜…そろそろ僕も会話に入れて
もらってもいいかな?」

二人の世界に入っていた中に遠慮がちに
ジークから声が掛けられた。

「あ、ジークもいたんだったな!
無事で良かった」

ジークを振り返りフォルトが気さくに
肩を叩く。

「え!知り合いだったの?」

2人の顔を交互に見上げる。

「俺が冒険中、ギルドから依頼された先々で
よく会って知り合ったんだ」

「フォルトには何度も助けてもらったんだよ」

「そうだったんだね。昔のフォルトは
どんな感じでした?」

フォルトの前の話が聞きたくてジークに
詰め寄る。

「そりゃあ、もう無愛想で無口で強くて
可愛げのない奴だったよ」

「おい!余計な事言うな!」

「本当の事だろ」

その遠慮のない言い合いが二人の仲を
語っているようだ。

「そんな事より…僕はルシアリアの事を
知りたいな」

ルシアリアの頬に片手を添えられジークの
顔が近づく。

「ほぇっ」

突然の接近に驚くルシアリア。

「君のように無償で人に優しく出来る人
なんて今まで見た事がない。僕の回りには
表面だけ優しく近づいて裏では
見せてる顔が違う人ばかり…

でも君は只々、優しくて…
フォルトと付き合ってるの?
僕にしない?後悔はさせないよ」

押しが強くて少しずつ後ずさる。

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