第16章 小さいな呼び声
言い終わると同時にルシアリアの体を
グルグルと細い糸が巻き付き
抵抗する間もなく瞬時に縛られた。
そしてタランチュラが指先をクイッと
持ち上げるだけでタランチュラのいる
木の上まで一瞬で体が
引き上げられてしまった。
「ルシアリア!…タランチュラ!その子を
どうするのです!離しなさい!」
エスカテーラーは果敢に問い詰めるが
タランチュラはルシアリアを脇に抱え
ほくそ笑む。
「そりゃあ、実験に必要な材料集めに
決まってるだろうが。
おまえらには、もう用はねぇよ。あばよ」
そう言い残しルシアリアを
連れ去ってしまった。
縛られて抵抗も出来ずに連れてこられたのは
森の奥深くにある大樹の木の上だった。
緑の葉っぱが生い茂り回りの目から
隠しているような所に根城を作っていた。
ルシアリアはグルグルに巻かれた糸を
取られ大きな蜘蛛の巣にくっつけられた。
糸がネバネバして接着力が強くて動けず
蜘蛛の巣に捕まった蝶の気分を実体験で
味わうことになるとは思わなかった。
「離して!」
妖精の羽根を毟り取るような残酷な思考の
持ち主とわかっているのに逃げられず恐い。
「血液や殺すだけなら簡単なんだがよぉ
体液が必要なんだよぉ」
「…体液?」
タランチュラは手の平程の大きさの瓶を
持って近付いてきた。
ルシアリアの服を掴み突如引き裂く。
「きゃあぁぁ」
下着は残っていたもののさらに引き裂かれて
秘部が露わにされた。
「前回は王都にたくさん女がいたからなぁ
材料に困らずに手にいれられて依頼された
魅了の薬を作れたが…
ここはドラゴンの影響で村に
近づけなかったからあんたが森に
いてくれてちょうど良かった。
また魅了の薬の依頼がきてよぉ。
また1から材料集め…だ」
瓶を蜜口に当てグッと中に押し込んできた。
「やあぁぁ…っ 痛っ…」
濡れてない腔内に瓶を入れられて
痛みに襲われる。