第15章 ドラゴンとの協定
村の中を進み教会前の広場は特に
人が集まっていた。
出店がいくつかあり、たくさんのテーブルと
椅子が準備されておりテーブルの上には
いろいろな料理が所狭しと置かれていた。
そこには村長が待っておりギーニとシェーラ
そしてフォルトとルシアリアを
歓迎してくれた。
ルシアリアは初めて村長に会うがギーニ達
から活躍を聞いていた。
「この度は平和協定を結べて光栄です。
これで村がさらに発展していきます。
この協定を祝しての宴でございます。
どうぞお楽しみください!」
村長はギーニに恭しくお辞儀をする。
そしてフォルトの所に来てまたも
頭を下げた。
「平和協定を結べたのもフォルト様の
おかげでございます。こんな日が来るなんて
夢のようです。この宴は村からの
ほんの感謝の気持ちでございます。
存分にお召し上がりください」
「うぉー!ご馳走だな!人間はこんなに
うまい物を食べてるんだな!」
ギーニが料理にがっつく。
人間からは恐れられたり崇められたりして
たまに人型に変身して村に来る事はあっても
交流はしてこなかったのでこんなに歓迎
されるとは思ってもなかったギーニ。
シェーラも一緒になって宴を楽しむ。
ドラゴンに興味のある村人ばかりで
集まって歌を歌ったり踊ったり楽しい
音楽が流れて大賑わいとなった。
宴は夜まで続き、村の修復は明日からと
いうことになった。
ルシアリア達も乗りかかった船
なので手伝う事にした。
しかし村の修復よりフォルトにはギルド
から魔物討伐の依頼がきた。
ドラク村の西にあるミルガルド大森林に
最近魔物が大量に出没して怪我人が
増えているようなのだ。
ルシアリアはフォルトを待っている間、
村の修繕には役に立てそうにないので
教会の手伝いをする事になった。
次の日、フォルトは村の魔物討伐に
ルシアリアは教会に行き怪我してる人の
治療の手伝いをしていった。
そこでも驚かれる事の連続だった。
ルシアリアは今まで治らなかった古傷や
消えない痛みまで治していったのだ。
龍眼のおかげか相手の痛いところが
見えるのだ。
治した人からは泣いて感謝され、
人が人を呼び治療を求める人で教会は
日に日に人が増えていった。