第2章 幼馴染から…

お互いの気持ちを確かめ合って
恥ずかしながらも離れがたくて
くっついて座っていた。

「ルア、おまえはここで待ってろ」

「え？」

突然のフォルトの提案に幸せな気分に
横槍を入れられたような気持ちになる。

「俺がこの先にある薬草を採ってくるから
ここで大人しく待ってろ。
…さっきみたいな事には
なりたくないだろ？」

スライムに玩ばれてるルシアリアを見て
フォルトは正気でいられなかった。
頭に血が登り、怒りで呼吸が浅くなり
持てる全力ですぐさまスライムを
消滅させたのだ。

真剣にルシアリアを心配してくれる
フォルトの気持ちもわかるし
自分だってあんな目に遭いたくない。

「でも…帰り道もまたスライムが襲って
くるだろうし、何よりお母さんの為に
私がしてあげられることをしたい！」


ルシアリアは実は治癒の魔法を使える。
他の魔法は生活魔法程度だが、治癒の魔法は
優秀で得意としていた。
働いている教会でも治癒師として活躍
していた。
しかし、治癒師が治せるのは怪我だけ
なのだ。病気にかかると治したくても
治せない。
それが一番身近な家族の事なら、なお
役に立てない自分が腹立だしかった。
人の痛みに敏感なルシアリア。
自分にできる事があるなら何でも
してあげたかった。


「…でもだな、処女にスライムは
寄ってくるんだ。
おまえには危険すぎる！
わかるだろ？」

「うん、わかる。わかってる…
…わかった！そうだよ！
処女じゃなければいいんだよ！」

いい事を思いついたとルシアリアが満面の
笑みを作る。

「フォルト！私の処女をもらって
ください！」

「はぁぁぁ！？」