第14章 誘淫の印の消し方
「盗賊なら手配書が出てるかもしれないな。
ギルドで確認してみよう」
「女の子も攫われたみたいで…親御さんも
心配してるよね」
「その子の捜索願いも出てるかも
しれないな。やっぱりギルドに行こう。
ギーニも…一度しっかり村の連中と
話した方がいい」
「そうだな。この度は回りが視えてなく
迷惑をかけたからな…」
そうしてドラゴン2匹は人間に変化した
まま村へ一緒に行くことにした。
遠くで戦いを見ていた三人組は
フォルトの勇姿を目に焼き付け
満足してダンジョンへ去っていった。
ルシアリア達が先にギルドに寄ると
女の子の捜索願いを出した両親が
ちょうどタイミング良く来ており
泣いて感謝された。
盗賊も指名手配が出ておりギルドに
引き渡し報奨金を貰う事ができた。
次に村長の所に行こうとギルドから
出ると外は薄暗くなってきていた。
「ん…?ルアからか?
いい匂いが…」
ギーニがルシアリアに鼻を寄せようと
してフォルトがルシアリアの肩を
抱き寄せる。
「寄るな。……くっ、すまない。
村長の所には二人で行ってくれ。
また明日会いに行くから!」
言い終わるかどうかというところで
フォルトはルシアリアの手を引き
その場から離れる。
フォルトは少し苦しそうな顔をしている。
「フォルト?どうしたの?大丈夫?」
フォルトは何も答えず手配していた
宿に急いで戻り部屋に行くと結界を
部屋とルシアリアに二重に張った。
そこで誘淫の印の効果が効いてるのだと
ルシアリアも思い至った。
「エキドナに解除してもらったんじゃ
ないのか?」
結界を張った事と効果が少し弱くなってる
おかげで少し落ち着くフォルト。
てっきり誘淫の印を解除してもらってる
ものだと思ってたフォルトは
ルシアリアの両肩を掴みながら
問い詰める。
「それは、その…」
「解けないというのか!?」
「違うの。いや、エキドナさんには
解けないんだけど、フォルトなら
解くことが出来るの」
「俺が!?」