第14章 誘淫の印の消し方
「えと…その…」
解除の方法が恥ずかしくてなかなか
言えないが心配してくれるフォルトを
見て覚悟を決める。
「本命に…フォルトにたくさん
注いで貰うといいんだって!」
半ばヤケになって叫ぶ。
「注いでって、何を」
「その、あの…フォルトの…精子を
私に…注いでください…」
恥ずかしくて語尾が小さくなったものの
ルシアリアのその言葉にフォルトは
意識が飛びそうになった。
「なんて破壊力…鼻血出そう」
顔を真っ赤にしてお願いするルシアリアに
理性は崩れていく。
「いいんだな。俺、我慢しなくて…
誘淫の印、解除しないといけないもんな。
…たくさん…」
「うん。でも、あの、お手柔らかに…
お願いします」
ルシアリアのその言葉は届いていたのか
届いてなかったのかフォルトは
何か呪文を唱えた。
するとボンッと音がしてルシアリアは
背中に温かい感触を感じた。
不思議に思い振り返るとフォルトがいた。
前を向いてもフォルトがいる。
「……え?え?フォルトが二人!?」
ニコニコとご機嫌なフォルト。
「魔法で分身したんだ。分身体は攻撃力は
弱いし離れた所に行くとすぐ消えるから
たくさんの報告書を仕上げるのにしか
役に立たないと思ってたけど…こんな
役の立ち方があるなんてな」
「いや、待って。この前だって私…」
「大丈夫。今回は理性もしっかりしてるし
昨日離れてた分、たくさん可愛がって
あげないとな」
「たくさん、注がないと解除…
できないんだろ?」
前と後ろのフォルトが交互にルシアリアを
懐柔する。
後ろのフォルトが耳元で囁くから
ゾクゾクしてくる。
「待って、体持たないよ。一人で
じゅうぶ…んっ」
話してる途中で目の前のフォルトが
深く口づけてくる。
やっぱりフォルトを止める事は
できなそうだ。
長い夜が始まった。