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お人好しは何かと巻き込まれる【R18】

第13章 勘違いから…


さて、時は遡り…

ドラク村にフォルトが到着すると
村の人々がものすごく歓迎してくれた。

「勇者様、ようこそいらっしゃいました。
お待ちしておりました」

村長らしき人が代表でフォルトに
話し掛けてきた。たくさんの人が
この場に集まり歓迎の宴でも
開かれそうでフォルトから
本題に入る。

「ドラゴンが強い人間を探して暴れてると
話を聞いた。すぐにドラゴンの元に
向かいたい」

ルシアリアが心配なフォルトは気が気で
ない思いを昨日からしている。

「この度は呼び掛けに応じて下さり
ありがとうございます。
ドラゴンの所在はこの村の北部にある
リューマ火山の麓です。

しかし私達は討伐してほしいわけ
ではないのです。ドラゴン様の
おかげで他の魔物が近寄って
こなかったり気候が落ち着いて
いたりと悪い事ばかりではない
のです。

程よい距離を保っていきたいのですが
今は話し合う事もままならず…」

「わかった。会いに行ってみよう」

フォルトは面倒だと思いながら村人に
見送られてリューマ火山の麓へ向かう。

そのフォルトに馬車が一緒だった三人組
が付いてくる。

「お前達はどこまで付いてくる気だ」

「そりゃ憧れの冒険者の戦いを見ない
わけないじゃないですか!」

「俺達、戦いの邪魔はしないんで」

と、キラキラした目をして付いてくる。
戦いの手伝いをする気はないようだ。

「来るなら役立てよ」

「滅相もない!俺達が出れば邪魔になる
だけなんで、近くで応援させて
もらいます」

「邪魔だ。帰れ」

フォルトは冷たく突き返すが三人組は
この数日でフォルトが優しい事に
気付いて文句を言われようと
ニコニコと笑顔でついていく。


火山の麓に行くとフォルトの20倍程も
ある大きな赤いドラゴンが待ち受けていた。

「ようやく来たか!」

「お前か?人間の村に迷惑かけてる
ドラゴンは」

全く恐れる事なく見上げるフォルト。
三人組は恐くてだいぶ離れた所で
隠れている。

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