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お人好しは何かと巻き込まれる【R18】

第13章 勘違いから…


「我が名はギーニ!お主が勇者か?」

ドラゴンが興奮気味に話し掛けてきた。

「…フォルトだ。人間に迷惑かけるな」

「我は悪くない!ひ弱な建物を
建ててる人間が悪い!」

憤慨して片足をドスンドスンと踏み鳴らし
地響きが起こる。

「そうか、迷惑をかけた自覚なしか
アホなドラゴンに村人も苦労するな」

「何を言っておる!フォルト待ち侘びたぞ!
我とお主、どちらが強いか勝負だ!」

「断る。面倒くさい。それを決めて
どうするんだ」

「魔王も倒したお主に勝てば我が
一番強いという証になるだろう?
ドラゴンの中では我が一番だ!
お主に勝てば我が最強なのだ!」

「それだけの理由ならお断りだ」

「なんだ?お主、我に勝てる自信が
ないのか?」

「あのな、そんな理由で戦うと迷惑に
なるだろう?早くルアの元に
行きたいのにさらにここをめちゃくちゃ
にしたらルアが悲しむんだ」

「お主が困るんじゃないのか」

「俺はここがどうなろうと関係ない」

「ではそのルアをお主に勝った暁に
我の物にしてやろう。その娘は
村で待っておるのか?」

「…あぁ?いや、村には…今着いたかな」

ルシアリアに付けていた印が
急に近づいてきた事に喜びを隠せない。

「強いお主が気に入る人間に興味が湧いた」

人の気に入ってるものを取ろうとするなんて
先程の地団駄踏んだ事といい本当に子供の
ようだなと思う。

「そんな挑発にはのらない」

「ではこれでどうだ」

パァとドラゴンの体が光り大きな体が
縮んでいく。光がおさまるとフォルトと
同じくらいのサイズの美丈夫が立っていた。

身長はフォルトよりさらに高く
流れるような金髪の綺麗な髪に
ギラギラとした赤い瞳をしており
その切れ長の瞳を長い睫毛が影を
作っている。鼻は高く誰もが
振り返るような美男子がそこにいた。
魔法で人間に変身したのだ。

「これで暴れてもめちゃくちゃに
ならないしルアも我に夢中に
なるかもなぁ。その娘、ここに
連れて来い」

「それこそお断りだ。まぁ、待て
そのサイズでも俺達が戦えば…」

「先手必勝!」

フォルトの話を聞かずにギーニが
突っ込んでくる。

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