第3章 学生生活を送るなんて……
「やっべー全然分かんねー」
「僕もだ……」
「昨日親分に教わったところなんだゾ!」
グリムには二つ目の適性試験として、予習させてたからね。
原作よりも真面目になってる、いい傾向だ。
「え、記子って頭いいの?」
「己の物差しで評価すんなしばくぞ」
「口悪っ!」
「今度勉強教えてくれ!」
「どこかの誰かさんと違って、デュースくんは素直だね~」
「俺にも教えてください!」
「いつもそうならいいのにね、まあいいよ教えてあげる」
「……記子ってもしかしてツンデ」
「それ以上の発言は死に値すると思え」
騒がしい授業だったな……これぞ学生って感じ?
さて、次はクルーウェル先生の錬金術か。
「あ、寮長!」
「……エース、またネクタイが曲がっているじゃないか。全く君はハーツラビュル寮生としての自覚を」
「あーほら寮長が会いたがってた例の新入生ですよ!」
おい、私を話を逸らす材料に使うな反省しろ。
「君は……」
「記子と申します。以後お見知りおきを」
「さっきと態度変わりすぎじゃん」
「先護に対して取るべき能度を知らなさすぎるエースには言われたくない」
「そうだぞ、頭にはいつだって敬意を払わない
と!」
デュース、元ヤンの名残が出てるよ?
「君は気品に溢れているね。僕はリドル・ローズハート、リドルと呼んでくれてかまわないよ」
この後リドルさんからお茶会に招待したいと言われ、喜んで引き受けると何故かめちゃくちゃ頭をなでられた。
私はなにかの動物か?
そんなこんなで授業が始まったんだけど、クルーウェル先生、かっこいいな。
リドルさんにペアになって欲しいって言われてなったけど、流石寮長って感じ。
「リドル先輩が一緒で良かったです。凄く分かりやすいです」
「僕も君と一緒で良かったよ。また組んでくれるかい?」
「もちろんです。是非!」