第2章 見覚えのある場所だなと思ったら……
「ふなっ? んー甘いんだゾ!」
「それは黄金糖っていう飴。私の一番好きなやつ。掃除で疲れただろうから、甘いものが欲しいかと思ってね」
さっきポケット触ったらスマホとかも一緒に入ってたんだよね。
流石にツイステは消えてたけど。
「こんばんは~優しい私が夕食を持って来ましたよ〜」
「ありがとう学園長、色々と我儘聞いてくれて」
普段は一切頼りない学園長だけど、一応学園長としての責任は持ってるみたいだね。
「いえいえ、それにしても随分と綺麗になりましたね」
「どこかの誰かさんが管理責任を放置していたようなのでね」
「貴女かなり辛辣ですね! 私傷つきますよ!」
「そんなんだから、いざって時の修理費が重なって金欠になるんですよ。自分の首締めてる自覚あります?」
「うっ……」
「掃除はグリムが一人でやってくれたので、少しでも責任を感じたなら、グリムにツナ缶10コくらい渡してやってください」
「やった〜ツナ缶なんだゾ!」
「それと、ここのゴーストたちにも労いの言葉くらいかけてやって下さい。散々放置されて寂しい思いをしていたでしょうから」
翌日以降、グリムからは親分と呼ばれ、ゴースト達からは女神と呼ばれるようになった。
そして学園長からは秘書認定され、雑用を堂々と押し付けてくるようになったのは言うまでもない。
「いつか学園長の座から引きずり下ろしてやるあの烏……!」