第11章 なんだかんだあったが、その後は平和に過ごしていた……
「記子、少しいいかい?」
「あ、リドル先輩こんにちは。何かありましたか?」
「デュースから君の話を聞いてね、勉強を教えてくれているそうじゃないか。
少し見せてもらったんだけど、僕もその……教えて貰えないかと思って」
え、リドルさんは教える必要ないのでは?
貴方いつも上位だし、私の教えてる事って基礎中の基礎だよ?
「構いませんが、リドル先輩なら自力でも充分なのではないかと……」
「いや、僕が教えて欲しいんだ。最近君と授業もあまり被らないから……ダメかい?」
「いいですよ、私もリドル先輩と久しぶりにお話できるの嬉しいですし」
リドルさん、すっかり丸くなったな。
エーデュースから聞いた話によると、女王の法律めちゃくちゃ変わったって聞いたし。
伝統は程よく残しつつらしいけど、生徒寄りになるようにみんなで考えたりしてるって話だから、いい方向に変わるよね。
「それと、テストが終わってからでいいんだけど。君をなんでもない日のパーティーに招待したいんだ」
「え、そんな大事なパーティーにですか?」
「ああ、僕たちなりに一から考え直してやろうと思っていてね。決まったら君に一番に見てほしいんだ。来てくれるかい?」
凄く光栄ではあるけど、私が行ってもいいものなのか?
まあ本人がいいって言ってるんだし、いいのか。
「はい、是非参加させてください! リドル先輩達が手掛けるなんでもない日のパーティー、楽しみにしていますね!」
「ありがとう、君に満足してもらえるようなパーティーにしてみせるよ」
でもさ、何もそこまで私に合わせようとしなくてもいいのでは?
貴方達が思うパーティーにしたらいいのに、なんで私を絡ませてくるかな……解せぬ。