第8章 リリア先輩と話していると……
「くふふ、おぬしは見どころ満載なようじゃな。今度ディアソムニア寮に顔を出すとよい。総出で歓迎しよう」
「ありがとうございます、是非」
貫禄ある人と話すのって、結構楽なんだよな。
話す内容もそうだし、雰囲気も落ち着きがあるから凄く安心して話せる。
何より、リリアさんには失礼になっちゃうけどおじいちゃんを思い出すんだよね。
また見かけたら声をかけよう。
その時はマレウスさんも一緒だったらいいな。
「マレウス、そなたに例の子から贈り物じゃ」
「人の子から僕に……?」
「黄金糖という飴でな、あやつの手作りじゃ。
そなたが好みそうな味じゃというたら、渡してくれと言っておったぞ。
気に入った暁には直々に届けに来るともな」
「……早急に歓迎の用意をしてくれ、人の子を寮に招待する。招待状の用意もしなければな……ふふふ」
「ではワシは客人の為にとっておきの料理を」
「親父殿、それだけはご勘弁ください」