第7章 サバナモブよ、一つ言わせてくれ
「今度は是非直接面を貸しやがれくださいって伝えておいてください。行こう、グリム」
「親分待つんだゾー!」
冷静に考えると、第二王子とはいえ高貴な身分の人に喧嘩売ったな……まあ身分はどうであれ面と向かって話ができないなら用無しだけどね。
「ふなっ! オレ様の親分お手製サンドイッチがないんだゾ!」
「私が持ってるよ。グリムの好きなツナマヨホットサンドにしておいたからね」
「にゃっふ〜! 親分は最高なんだゾ!」
本当に、手癖の悪いハイエナだこと。
しかも私じゃなくてグリムを狙ったとは……計算内すぎて笑っちゃう。
念の為に対策しておいて正解だね。
「レオナさーん、直接来いって言われて断られたんスけど」
「ただの草食動物かと思っていたが、肝が据わってるみてえだな」
「ま、ただで引き下がるわけにはいかないんでサンドイッチはパクってきたっスよ」
「……おい、なんだこれ。紙が挟まってるだけじゃねえか」
「え、いや俺が見た時はちゃんとしたやつだったっスよ!」
「……してやられたな。お望み通り直接会いに行ってやるよ」