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短編 フェアリーテイル

第21章 ローグ 「俺はダメか?」


今日もユキノさんとスティングさん、ローグさんと4人で話している。

スティングさんは私達の顔を見て笑った。


「で、お前らどこまで進んだ?」


私は飲み物を吹き出してしまう。
ローグさんは首を傾げた。


「お前、汚ねぇな!」


盛大に笑いながら言うスティングさんをユキノさんは冷ややかな目で見つめていた。


「…そういう事聞くの、デリカシーがないですよ。スティング様」


「……ほんとですよ。いい加減にしてください。器官に入って死ぬかと思いました」


「ローグの事は俺も把握しとくべきだろ?良い相棒としてアドバイスもできるし」


咳き込む私の背中を撫でるスティングさん。それをローグさんは見つめている。


「何の話だ?スティング」


その言葉に私とスティングさんは顔を見合わす。スティングさんは私の頭を強く撫でてきた。


「すまねえ、カナタ。コイツはそういう事に疎いんだった。聞いた俺が無粋だったよ」


溜息をつくスティングさんにローグさんが少しばかり眉をひそめた。


「疎い……?俺が何にだ。そんなこと俺に聞かないと分からないだろ」


「まー、お前にはまだ早いってことだ!全然気にすんなよな」


若干煽るようなスティングさんは拗ねたようなローグさんの背中を笑いながら叩く。


「気にならない方が難しいですよ」


と言うと、


「……じゃあ、お前が教えろ」


とローグさんに言われる。
スティングさんはニパーッと嬉しそうに笑った。


「そうだよな?アイツに教えてもらおうぜ。」


私は熱くなる頬を手の甲で冷やしながらユキノさんの方へ向く。


「ユキノさん…。ほんと助けて…!」


「……もー、お二人ともいい加減にしてください。カナタ様がお困りでしょ?」


ユキノさんは頬を膨らましながら2人に言う

スティングさんはバツが悪そうに笑いながらさりげなくこっちに来る。

そして耳元で言われる。


「お前、苦労するな。良い事教えてやろうか?」


私はバッとスティングさんの顔を見る。その反応を見て「おっ」、と嬉しそうに笑うスティングさん

実を言うと付き合ってからキスどころかデートもしていなくて少し不安になっていた所だ。


「………………なんですか」


私は少し目線を外しながら聞いた。





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