第18章 コブラ 「次の約束」
私の髪を手で簡単に束ねて左肩に流す彼。
そして首に軽く甘噛みをされる。彼の尖った犬歯が肌に刺さって痛いけど我慢した。
…何したんだろう。
少し首元から顔を離してもう一度同じところに今度はゆっくりとキスをされる。
だんだん強くなってきて痛みが走った。
「ん…、痛っ」
私がエリック君の肩を叩くとコブラ君は笑う。
「うしっ、綺麗にできた。…俺のここにも同じようにやってみ?」
と彼が自分の首を指さす。
「上手にできるか分かんないよ?」
と言うと良いから、と笑って手を広げる。
私も言われた通り軽く甘噛みをしてから彼の肌に強くキスをした。
「…はっ…。上手だ」
彼は少し息を吐いている分かる。
…痛いのかな?
首元から離れると彼の首元に赤い跡がついている。……これはキスマークとか言うやつじゃ?
私がコブラ君の首を見て顔を赤くするとエリック君は私の首を撫でて言った。
「カナタの首にも付いてるよ」
私は慌てていまさっきの所に手を置く。すると少し血がついていた。
「ごめんな。俺のだって思ったら強く噛みすぎた。……俺と続きしてくんねえか?」
続き…?
首を傾げると彼は笑う。
「んー…と、もっと恋人らしい事するか?」
と彼は改めて言い直す。
私が曖昧に頷くとエリック君はニッと笑った。
「……好きだ。カナタ」
何度も何度も色んなところに噛みつかれる。私は痛みに耐えながらも身体中に幸せを感じた。
3日が経った。私の家に皆が来る。
「よお。悪魔共め」
「来んじゃねー」と冗談交じりに言いながらコブラ君がローブを被って皆の中に入る。
また居なくなっちゃう。
でも、私は皆に手を振る。
「行ってくる」
皆が少し先に行った時、彼は少し立ち止まって振り返り私に手を振った。私もまた大きく手を振る。
「おい、次寂しくなったらこれ思い出せよ?」
と首元を触っている彼。
私は吹き出しながらも頷く。
「これが消えるまでにはまた帰ってくるからな!」
エリック君は皆に呼ばれて走って行った。
-𝑒𝑛𝑑--------