第17章 ロキ 「僕のって印」
彼の家に着くと彼は上着を脱いだ。
そして私にベッドに座るよう促す。
「…さ、彩花。電気はつける?」
「いや、マジでつけないで!」
「はは、了解」
ロキさんは笑いながら私を抱きしめて頭をゆっくり撫でてくれる。
おでこにキスをして、口にもキスをされる。
軽いリップ音をたてながらそれはだんだん下におりていった。
鎖骨辺りにキスをされる。
少し痛くて驚いていると彼は微笑んだ。
「…緊張してる?大丈夫だからね」
ゆっくりとベッドに押し倒された。
目が覚めると腕枕をしながら手で私の髪を梳いているロキさんと目が合う。
「あ、起きた?…ふふ、良かった」
微笑む彼は私に軽くキスをする。
私に布団をかけ直す彼。
フッと笑いながら目を擦りながらロキさんを見ると強く抱きしめられた。
「こんな幸せで良いのかな…。カナタとこうやって過ごせてるのは夢みたいだよ」
私は抱きしめ返して言う。
「私も幸せ。…あの時ロキさんに出会えて良かった」
そう言うとロキさんは私の顔を見て微笑んだ。
軽く頬にキスをされる。
そして耳元で言われた。
「……ごめんね?もう一回だけ…良い?」
「は?」
「可愛いカナタ見てると思い出しちゃった」
悪びれもなく笑う彼。
夜はまだ続く。
「あー、カナタ姉ちゃん!」
今日もまたお菓子を持っていく。
子供達がかけつけてきた。
リンくんも笑いながら家に入れてくれる。
「どうぞ!って……おい、ロキさん!」
私の首を見て顔を赤くしたリンくんはロキさんを睨みつける。
1歩後ろを歩いていたロキさんは鼻歌を歌いながら家の奥に入って行った。
-𝑒𝑛𝑑----------