第14章 ジェラール 「会えないけれど」
〜おまけ〜
「…大好き」
その声で目が覚めたジェラールが立ち上がろうとした瞬間、横にいたミリアーナが強く腕をひいた。
「…っ、何してるんだ!ミリアーナ。離せっ!!」
「…だめニャ。リリスちゃんと約束したんだニャ…!…『ジェラールはすぐに怒るから』って…言ってたニャ…。…リリスちゃんは…、ジェラールの為に…」
既に泣いていた彼女の瞳は真っ赤で、それでも必死に伝えるミリアーナ。
「何がっ…俺のためなんだよ!クソが…!!!」
床を強く叩くジェラールに驚くミリアーナ。
「…すまん」
その日、ジェラールは脱走する事を決めた。
-𝑒𝑛𝑑--------