第6章 in フラれちまった悲しみに(最早“in”は不要)
翔「さ、さと……智、くん?///」
智「……忘れ物って言えば、忘れ物かな……
……翔くんの話の続き、聞きに来たんだよ」
翔「……は、話の続き……?///」
戸惑う俺にキュッと抱き付いて、智くんが言う
智「……必ず戻るから、戻ったら聞かせてって言ったでしょ?」
翔「……う、ぅん///」
俺はおずおずと智くんに体を抱き返した
智「………じゃあ、聞かせて?」
翔「………////」
(ど、どう言うことなんだろう?)
……だって智くんは松岡さんの元へ戻りたいと望んでいたはずだ
なのに、どうして…
(アレかな、俺が未練が有りそうな顔してたから、ちゃんと告白させて振ってあげようと言う親切心的なやつか?)
長年の振られ癖から超ネガティブな考えしか浮かばない俺(苦笑)
そんな俺の顔を、智くんが下から見上げるように覗き込んだ
智「……ね、言って?」
翔「………」
(……そうだよね……ちゃんとケリ付けて行かないと、気持ち悪いよね……
……どうせ振られるのにゃ慣れてるんだ……
……潔く玉砕してやるぜ!)
俺は覚悟を決めて深呼吸した