第3章 in 初デート(顔合わせ時のみ保護者付き)
智「はぁ、美味しかった♡」
翔「満足してくれた?」
智「ふふ、大満足(笑)」
蕎麦屋で俺お薦めの蕎麦定食を平らげた俺達は、蕎麦屋を後にして植物園へ向かっていた
ちょっと地味だったかなぁと不安だった蕎麦屋のランチも、智くんが思いの外気に入ってご好評を頂けたようで
まずは一安心だ(笑)
翔「智くん、チケット買ってくるからちょっと待っててね」
植物園の正門前まで辿り着いた俺は、智くんに声を掛けてチケットブースに向かおうとした
その俺の手を、智くんが掴む
智「ここは僕が払うよ!さっきお昼代出してもらったから…」
翔「何言ってるの智くん!今日は全部俺に払わせてよ!」
智「そんな、だって…」
俺は自分の腕を掴んだ智くんの手を、やんわり外した
翔「急におかしなお願いして付き合ってもらってるんだから、ソレくらいさせてよ」
智「…………解った」
智くんはちょっと困った顔でそう言って、小さく頷いた
(やっぱり、可愛いなぁ////)
奢って貰うのが当たり前って顔した過去の彼女たちとは大違いだ
俺はいそいそとチケットを買いに走って、急いで智くんの元へ戻った