第14章 live=love!
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それから小一時間程で、松潤が約束通り家に来てくれた
松潤は
泣きはらしてすっかり一重になってしまった俺の顔を見て呆れた様に失笑すると
お邪魔しますと言いながら、キッチリ礼儀正しく靴を揃えて家に上がり
何の躊躇もなく我が家で一番高価なソファーにドカッと腰を下ろした
松潤「で?浮気現場を目撃したってのは、一体どう言う事なんだ?」
翔「うん、それがさ…」
俺は、松潤を待つ間に漸く治まった涙の跡をゴシゴシと擦りながら
さっき近所の公園で目撃した事をそのままそっくり松潤に話して聞かせた
松潤「………ふぅん………“離れたくない”、ねぇ」
翔「うん………コレを浮気現場と言わずして何と言うんだ…
……………何て、言うんだ?」(←笑)
縋るように松潤にそう問うと
松潤が男前な眉をピクリと片方上げてニヤリと笑った
松潤「勘違い」
翔「勘違い…?」
松潤「そうさ、考えでもみろよ
智さんは“ニノと離れたくない”とは言って無いんだろ?」
翔「そりゃ、まあ……誰ととは言って無かった(気がする)けど…」
俺が自信なさげにボソボソと答えるのを聞いて
松潤がそら見た事かと言わんばかりに鼻を鳴らして脚を組んだ
松潤「だろ?
だったら、“翔くんと離れたくない”って意味だったのかも知れないぜ?」
翔「俺と?……って、何で?
智くんが俺と離れなくちゃなんない理由なんて
それこそ智くんが浮気をするとか、そんな事くらいだと思うんだけど…」
松潤「そうじゃない悩み事があったんじゃないのか?」
松潤は、またフンと鼻を鳴らすと、更に腕を組んで斜に構え
床に(何故か正座して)座っている俺を見下ろした
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