第12章 𑁍蒼色マリアージュ《蜜愛編》/ 伊達政宗
「あ…えぇと…ちゃんと、触れて欲しい、な」
「どこに?」
「っ……わ、わたし、の……」
「うん」
「蕩けた、いやらしい部分、に……」
(っ……やばいな、クラっときた)
潤んだ瞳で見つめながら『触れてくれ』といやらしく欲しがる台詞に、軽く目眩が起きる。
言わせておいてなんだが、破壊力抜群だな、これ。
でも……癖になる、もっと言わせたい。
俺は『よく言えました』と平然と言うと、濡れた割れ目を前後に擦るように指の腹で触れた。
途端に結衣は腰を色っぽく反らし、また甘い声を漏らし始める。
よっぽど気持ちいいのか甘露は中から次々に零れて、俺の指にぬるぬると絡んでいって……
蜜特有の甘い匂いまでぷんと漂った。
「ふわぁ……っぁ、あんっ……」
「好いのか、結衣?」
「きもち、い……政宗の、ゆびぃ……っ」
「ん、良かったな」
愛液を滑らせるように、規則正しく動かす。
だが、そうやって触れていると、それだけでは物足りなくなったのだろう。
ひたすらに膨れた蜜華を愛撫する俺を、結衣はまた恨めしそうな瞳で見てくる。
意地悪だな、俺は光秀かよ。
そう思いながらも不敵に笑い、続けていれば、結衣は弱々しく口を開いた。
「ま、政宗ぇ…それだけ、なの……?」
「今度はどうしてほしいんだ?」
「っ……いじわる!」
「ちゃんと可愛く欲しがれって言っただろ?言えたなら、いくらでもくれてやる……ほら、どうしてほしい?」
艶っぽく囁いてやれば、結衣は泣きそうに目を真っ赤にさせ唇を震わせる。
ちょっと可哀想か、と思いつつも言葉を待っていれば……
結衣は絞り出すように、いやらしい『おねだり』を口にした。
「ま、政宗の指で、もっと…気持ち良くなりたい」
「ん、どうすればいいんだ?」
「……っ、中、とか……」
「中とか?」
「指を挿れて、いっぱい…掻き混ぜて…!」
(あーもう……なんだ、この可愛い生き物は)
目眩どころじゃない、完全にやられた。
結衣の口から卑猥な言葉を聞くだけで、己の欲望が強靭なものになっていく。
こんな台詞を何回も聞いていたら、俺自身狂いそうだと……本気で心配になるくらいに。