第9章 𑁍想いを絡めて囚われて / 政宗、秀吉
─────温かい、好きな匂いがする
ふわふわと心地良く微睡みながら、
とても気持ちいい夢を見ていた。
いや、もうどこが現実で夢なのか、
境界線が解らない。
狭い場所に閉じ込められて、
二人にあんな事をされたのすら
私のいやらしい夢だったのかも?
(……でも、この疼く躰は本当だ)
"もっとその先へ行きたい"と望んだ私。
気持ち良くされて、たくさん触れられて、
もっとひとつに溶けてしまいたいと願った。
きっと、目を覚ましたら愛しい人がいて
さっきの続きをしてくれると。
そう……信じてもいいよね?
「ふふっ……」
「結衣、笑ってるぞ」
「よっぽどいい夢を見てるんだろ」
持て余している火照った躰に、夜風が気持ちいい。
私は誘う手に抗うこともせず、ただただ身を任せた。
与えてくれる熱は心地良く……
まだ艶やかな夜は始まったばかりなのだと、そう確信したのだった。
了
気が向いたら、ルート分岐予定(笑)