第14章 𑁍眠り姫と真紅の狼さん / 真田幸村
その髪に、肌に、唇に、
気持ちが真紅に染まって焦れるほど欲しい。
そんな想いを抱けるのはお前だけだ。
真っ赤になる気持ちは、
もうきっととめどなく溢れてしまうから。
受け止めてほしい、お前に。
─────俺の気持ちに、応えてほしい。
『ゆ、幸村……』
『ん?』
『もう、ほんっと……鈍感っ!』
それから、俺と結衣は恋仲になり、俺は想いの全てをこいつに注ぐことが出来た。
喧嘩ばかりしていたのに、まさかこいつも俺のことが好きだったとか……本当に奇跡かよ。
いや、運命かな。
俺はお前となら、それを信じられる。
少しだけ肌寒い日。
そんな中で熱い肌を触れ合わせ、至極の幸せを噛み締めた。
それは、真紅に煌めく赤裸々な恋情。
俺とお前の……二人だけで誓った永遠の恋。
眠り姫と真紅の狼さん
了