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【R18】アンデッドラブ

第2章 トラウマ


零音side

僕はそのいじめが原因で男性恐怖症になっていた。
悠以外の男の人が怖かった。
たまに発作を起こすことだってある。
いじめは悠のおかげで無くなった。
僕にはもう悠なしじゃ生きていけなかった。

「悠……僕……悠のことが好きだよ……」

「……友達として?」

「ううん……恋愛対象として」

「そっか……」

悠はその答えに戸惑っていた。
そりゃそうだ。
今まで友達と思っていた人がしかも同性から告白されたんだ。
僕は告白したら自殺しようと決めていた。
自分の過去もトラウマもこの恐怖症も恋愛感情も全てが辛かった。
もう生きていたくなかった。

「俺は……」

「いいよ、ただ伝えたかっただけだから。じゃあバイバイ。今日はもう暗いから帰ろ。」

「……あぁ。」

これでいい。
帰ったら遺書書いて飛び降りでも首吊りでもしよう。
そう思っていた。

「よし、できた。」

僕は死ぬために学校に忍び込んだ。
屋上に向かい遺書を手に持つ。

靴を脱ぎ、ギリギリのところに立つ。
あー今日は星が綺麗だ。
風も涼しい。
最後の日が天気よくて良かった。
そんなことを思い僕は屋上から身を投げようと全体重を前にかけた。

「バイバイ。」

「っ!!」

目を開けると僕の体は浮いていた。
いや、誰かに腕を掴まれていた。

「っ馬鹿!!何やってんだ!」

上を見上げると悠が僕の腕を両手で掴んでいた。

「っ離して!」

「離さない!絶対に!」

「なんで……僕……」

「お前が好きだ!」

「え……それは友達として……」

「違う!お前と付き合いたいって言ってるんだ!」

「っ!!//」

僕はその瞬間涙が溢れた。
何やってるんだ僕は……
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