第2章 トラウマ
零音side
栖須原くんに言われた通り、全員が命令通りに動く。
一人一部屋。
食事も一日一食。
命令には従う……
「零音ー、久々だなぁー。」
栖須原くんが僕と肩を組んでくる。
「ひ、久しぶりです……」
声と体が震える。
怖い。
10年経った今でもこの人が怖い。
「そんな硬くなんなって。……体合わせた仲だろ?」
「っ……それは……無理矢理……」
「は?」
銃口を僕の脇腹に当ててくる。
「す、すみません……あの……その銃どこで……」
「……拾った。」
拾った?嘘だ……
この人の事だからきっと警察から奪ったんだ。
「零音……俺の部屋に来いよ。久々に思い出話でもしよーぜ?」
「は、はい……」
行きたくない行きたくない行きたくない!
でも命令には従わないと……