第7章 始まりと終わり
「…いくぞ。」
兵士の言葉を聞き終わる前にリヴァイは顔をあげる。
『でも!兵長!』
マリーは兵士の言葉の続きをすでに頭に思い浮かべてしまっていたため、リヴァイのジャケットの裾を引っ張り止めようとする。
「マリー。てめえはこいつの治療をしてれ。」
『兵長!!…兵長まで失ったら私達に勝利はありません…。』
眈々と話すリヴァイにマリーは先程よりも強く裾を引く。
「…俺は死なねえ。てめえは晩飯のことでも考えとけ。」
リヴァイそう言うと、馬に跨り兵士が来た方へ走り出す。
マリーはリヴァイの背中を見つめていた。