第2章 選択
「おいガキ。俺らも行くぞ。」
明らかに先ほどまでよりも眉間にシワを寄せ、黒いオーラを放っているリヴァイ。
『えっと…リヴァイさん?どうしてそんなに怒ってるんですか?』
リヴァイの歩く速さが異常に速く、マリーは早歩きで着いて行く。
「てめぇ来年兵士になるんだろ。なら俺のことは兵長と呼べ。」
『…では兵長。どうして怒っているんですか。』
いきなりリヴァイが足を止める。
『…兵長?』
「てめえエルヴィンとはどういう関係だ。」
マリーは冷や汗が止まらなかった。
やばいやばいやばい。団長がおじちゃんってバレたらあたし殺されるのか。さっき殺されないとか宣言したばっかりなのに…。
『私のこと…殺すの?』
マリーは涙目でリヴァイを見上げる。
「……は?」
『いいよ!私のこと殺しなよ‼
でも約束して!おじちゃんのことは殺さないで。おじちゃんは私の王子様だから。』
と、マリーは涙を流しながら言った。
『お母さん達に会えるなら本望だよ。』
マリーは両腕を広げて目を閉じた。