第7章 始まりと終わり
降り注ぐ雨はあれから3日経ったというのにまだ止まない。
リヴァイは今日も書類整理に追われていた。
壁外調査で死んだ兵士達の書類。それをまとめることはリヴァイにとっても最も辛いことだ。
リヴァイの手に握られている5枚の書類。
リヴァイはそれを握りしめ、1人涙を流していた。
束になった書類を片手に廊下を歩くリヴァイ。すると
「やぁ、リヴァイ。あれからマリーとは話せた?」
と、笑うハンジの姿。
しかしその笑顔もどこか引きつっている。
痛々しく頭に巻かれた包帯は、あれからまだ時間があまり経ってはいないことを意味していた。
「いや…何もしゃべらねぇ。それどころか本当に息をしているのかと思う時がある。」
「…初めての調査でマリーは大きなものを失い過ぎたもんね。」
リヴァイもほどほどにして休みなよ、とリヴァイの肩を叩くと、ハンジはその場を去って行った。