第17章 芸能界 第9話
『言ったでしょ??知ってるって…
でも生はやっぱり違うね
きっとどんな役を演じても私の目には
変わらずかっこ良く見えちゃうと思う』
なんだよ、それ…んな事言われたら俺…っ
「そうかよ…///」((フイ
照れるだろうが…っ///
『ふふ…よしよし、
ほんとにお疲れ様、アクア』((ナデ
レンに撫でられるのは嫌いじゃない
寧ろ好きだし安心する
「ん…」((スリ
『ベンチ借りて少し横になろっか
膝枕してあげるから』
俺とレンはベンチに移動して
少し休ませてもらった
レンは言ってた通りに膝枕してくれて
傍にいてくれていると実感する
『目的は達成出来たんでしょ??』
「…ん、何とか果たした」
『じゃあ鑑定だね、費用私も出すから』
「いや、いい
これは俺のやるべき事だから」
『力になりたいって言ったでしょ
何のためにアクアの反対押し切って
グラドルまでやってると思ってんのよ』
ああ…だから俺が言っても聞かなかったのか
やっと納得がいった
「なら…鑑定出す時言うから頼んでいいか??」
『勿論!!』
「ありがとな」
『いえいえ』
「…そろそろ次の撮影
始まるだろうから行ってくる」((ムク
『うん、行ってらっしゃいっ』
レンside
無事に鑑定用の物は手に
入れられたみたいで良かった
あとは演技が心配だったけど
やっぱりアクアは凄かった
見てる間、ゾクゾクって感覚がずっとあって
…内容は知ってるはずなのに、読むのと
見るのとはやっぱり違うんだなって改めて思った
「いやぁ…
演出プラン全然違いますよ…
あの若い子滅茶苦茶してくれて…
色々いじらなきゃ駄目ですよコレ」
「まぁいいでしょ、子役が多い現場とかじゃ
その場で脚本書き直しながらやるものですし
若い子相手にしてるんですから織り込み済みですよ
いいシーンになりそうでかなちゃんも
嬉しいだろうね」
『あ、そっか』((ボソ
この話の最後は確かかなちゃんが
「…」
アクアに
「かなちゃん最後のシーンもう行ける??
…かなちゃん??」
「あっはい」
恋するきっかけの話だった
((チクリ
『あれ…??』((ギュ
今、…胸が痛かった気が…気の…せいだよね…??
だって私にとってのアクアは
「推し」ってだけのはずなんだから…