第3章 幼少期 第3話
暫くアイと離れ楽屋に居たが…
(だめだ…
体力が持たねぇ…)
気分転換にと俺は楽屋の外に出た
廊下を少し歩いていった所に
1人ポツンとベンチに座っている女の子が居た
『…』
歳は俺と大して変わらないであろう
なのに無表情で何処か大人な雰囲気を
纏った不思議な女の子
(なんだろう…
目を離したら消えてしまいそうな…)
((パシッ
『っ!?』
「あっ…」
(ヤバい、無意識に手を掴んじまった…)
「ごっ、ごめん!!」((パッ
『んーん、大丈夫
でも、びっくりしたっ!!』((ニパッ
(っ…あれ??
さっきと雰囲気が……///)
『確かさっき来た人だよね??
名前、聞いていい??
私、灰簾、蒼井 灰簾』((ニパッ
「おっ俺は星野 愛久愛海…///」
『……』((パチクリ
(あ、これ子供ながらに
変な名前だなとか思ってる顔だな
かく言う俺もそう思ってはいるが)
『綺麗な名前だねっ
愛久愛海くんだと長いからアクアくんって
呼んでもいいかな??』((コテン
「っ…あ、アクアでいい///」((プイッ
(首傾げてこっち見るのは反則が過ぎるっ)
『じゃあアクアって呼ぶねっ
私の事もレンって呼んで!!』((ニパッ
「う、うん…///」
(いちいち笑顔が可愛過ぎる///
子供相手に何照れてるんだ俺っ!!)
『アクアはどうしてここに??』
「あー、実はママ(マネ)に着いてきてて…
そういうレンは何でここに??」
『私は演技の勉強っ
お稽古も大事だけど見学も大事だから』
「レンは役者なのか??」
『一応…なのかな??
子役で少しづつだけど、
エキストラで出てるんだっ』
(だからか…
通りで見た事ないと思ったわけだ)
「…良い役者になれたらいいな
俺、応援するよ」
『うんっありがとうアクアっ!!
頑張るね!!』((ニパッ
『おっおう…///』
そんな他愛もない話をしていた時だった