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傍にいる[推しの子]

第16章 芸能界 第8話



-撮影現場-

レンside

今日はかなちゃんに無理言って
見学させてもらう事になった
ちゃんと鏑木勝也プロデューサーに許可を得ている

アクアとかなちゃん、2人についていたのだが
この現場…思ってた以上に、いや
知ってる以上にやばい場所だ…
はっきり言って撮影現場には不向きだ
ホラーとかは…除くけど…

「ドラマってのは部屋の中で主演級が
本読みやリハーサルをしてそれを元に
監督やDがコンテを切る
撮影現場でドライやカメリハ、
ランスルーを踏んでから本番

…っていうのが一般的だけどこのロケ地は
1日しか確保出来なかったらしいから
ドライからランスルーは全部一纏めで
リハーサル扱い、練習は1回きりよ」

『えげつなぁ…』

「雑だなぁ
うちの監督でももうちょい丁寧だぞ」

「予算も時間も無いのよ…」

「あ…よう、かなちゃん
今日雨ヤバない??撮影延期して欲しかったわ」

主演の青野カナタ役、鳴嶋メルトだ
なんか漫画で読んだ時よりイメージ悪いな…

「ちょっと雨漏りしてる所あるみたいだけど平気よ」

「湿気あるとさー髪、広がるんだよねー
なんかココジメジメしてて不快だし…」

「紹介するね
こっちの人は今日の…あっストーカー役の…」

「星野アクアですよろしくお願…「よろー」」((スッ

『…』((イラ

…いくら知ってる話とはいえ
目の当たりにするとまた違うな
イライラしちゃう

「…態度悪くね??
名前も聞けてないんだけど」

「名前は鳴嶋メルト
まぁ、向こうも若いから…」

「え、君もしかして蒼井 灰簾!?」

『ひゃっ!?』((ビク

まさか話し掛けられるなんて
思ってなかったからびっくりした…

「レンっ!!」((タッ

『あ、アクア…』((サッ

はっ…助けを求める子供のように
反射的に隠れてしまった

「あちゃー…」

「大丈夫か??」

『う、うん…あ、えとごめんなさい、
鳴嶋メルトさん…ですよね??
私、蒼井 灰簾と言います
よろしくお願いします…』((ヒョコ

「こっちこそ、いきなり叫んでごめんっ
まさかそんなに驚くとは思わなくてっ!!
ファンなんだ、握手して貰ってもいい??」

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