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傍にいる[推しの子]

第14章 芸能界 第6話 ▲



レンside

私はどこにでも居るようなただの子役だった

ただ少しだけ、ほんの少しだけ
他の子供と比べて出来た子供だっただけ

親の成り行きでオーディションを
受けさせられ、何故か受かり子役となった

子役になってからはエキストラとして
色々な作品に出させて貰っていた

そんな中どうしても何かが足りないと
子供ながらに考えていた時、
事務所側からとある現場に見学に
行ってきたらどうかと提案をされた

これが私の運命を変える出来事だった

その現場は見た目が怖い五反田監督の
監修でやる映画の撮影場所で大人の役者が
いっぱいいたが少ししてから
私みたいな子供が2人来た

暫く見学して休憩がてらベンチに座って
ぼうっとしていた時だった

急に手を掴まれびっくりして掴まれた方を
見たら同じくらいの男の子がいて…
この男の子が星野 愛久愛海、アクアだった

そこから何かとアクア、妹のルビーと一緒に
いる事が多くなって、子役として忙しながらも
楽しい日々を過ごしていた、はずだった

その楽しい日々は急に終わりを告げる

その日私はB小町が初めてドームでのライブが
決定したと聞いて記念にお泊まりに来ていた

朝起きて直ぐにチャイムがなって
アイが玄関に行ったのに中々戻ってこないから
寝ているルビーを置いてアクアと2人で
玄関に向かってドアを開けた時だった

アイがストーカーに刺された後で
刺し所が悪く、私に2人をよろしくと、
アクアとルビーには愛してると言って
息を引き取った

その後は忙しない日々が続いていたが
その日々の中、私に変化があった

アイが死んでから私の頭には
ノイズが走るようになった
ノイズが走る度に頭が割れる様な激しい痛みが
私を襲い、倒れる事も少なくは無かった

少ししてそのノイズがクリアになってきた
クリアになってきた事で頭痛も弱くなったが
ある事に気づいた

知らないはずのアクアとルビー、かなちゃんの
大きくなった姿がチラつく…しかも白黒で

そして制服姿の泣いている女性がいる
これはカラーで尚且つ動いている
この女性には心当たりがあった

頭痛がする時は決まって同じシーンを
流され続けておかしくなりかけている時
バチッと今までで1番強い頭痛が一瞬
私を襲った

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