第8章 幼少期 第8話
……!!
あのストーカーと
俺を殺したのは同一人物だ
何故、アイが入院した病院を
突き止められた??
何故、引っ越したばかりの新居に来た??
犯人の男は何のスキルも無い学生だった
そんな探偵みたいな事が出来たとは
到底思えない…
情報提供者がいる
それもアイの相当近い所に
病院の事を知ってたのは
俺の知る限り社長だけだ…
同僚??いや、B小町の仲はそこまで良くないし
アイに友人らしき人を見た事はない
アイに親族が居ないのは分かりきってる事だし
連絡先も知らない様子だった
だとしたら残るは……俺等の父親
社長達にも頑なに秘密にしてたが
アイの交友関係の狭さを考えれば
相手は『芸能人(同業者)』の可能性が高い
俺達の父親は芸能界にいる
アイをあんな目に遭わせた奴が芸能界に居る
そいつと俺に血縁関係がある以上
毛髪から遺伝子検査で割り出せる
俺はまだ死んでられない
必ず見つけだして俺の手で殺すまでは!!
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「監督」
「おう早熟…
この度はな…なんつったら良いのか…」
「別にそういうのは良いよ
代わりにちょっとお願い事があるんだけど」
「なんだ??」
「俺を育てる気は無い??」
「…………は??」
かくして幼年期(プロローグ)は終わり
「おい、まだかかるのかルビー」
「もーっ
ちょっと待ってってばお兄ちゃん!!
この制服カワイイけどフクザツなんだもん…」
「初日から遅刻は勘弁してくれよ」
「でもほんとかわいいーっ♡」
「……スカート短かすぎないか??」
「お兄ちゃんって昔からおっさんくさいよね
…あ、そうだ!!」
新たな幕が上がる
「ママ行ってきます」
そして俺は俺の復讐劇(ものがたり)をはじめる
それと同時に俺は気付かなければいけなかった
葬式の時の「彼女」の表情を…心情を…
少しの違和感も感じなければいけなかった
「彼女」の存在がこの先、重要な鍵になる事を
その事に気付くのは少し先の話
- 幼少期編 終 -