• テキストサイズ

傍にいる[推しの子]

第40章 恋愛リアリティーショー 第17話



芸能界には才能が集まる
俺にはあの自由奔放で才能の塊だった
星野アイが何を感じて何をしたかったのか
これっぽっちも分からないままだった

さっきも思ったが
黒川あかねという才能はおそらく何年も一緒に
居た俺やレンよりもずっと深くアイを
理解して行動を完璧にトレースしている

俺達はあくまで仕事上の付き合い
番組が終わったら関わる事はなくなるだろう

だけど…黒川あかねは使える
ここで手放す訳にはいかない

「…レンが居ない」

そう思いを固めた時には撮影は最後の告白の
シーンになっていて俺の傍にレンは居なかった

「…あれは」

少し周りをキョロキョロと見渡してレンを
見付けたがそこには戦人が居る

大方、戦人に呼ばれて行ったのだろう
レンは何もせずに俺の傍を
離れる事はほぼ無い…という事は考え事を
していたから俺が気付かなかったんだな
あとで謝っておこう…にしても…

「あいつ…」

…やっぱりレンを狙ってたんだな
最初から分かってはいたが…
まぁレンの事だ、断るだろう
あくまで仕事上の付き合いだと言っていたし

一応、今の考えを話しておきたかったが
レンの事だ、どうせ俺のこの後とる行動を
知っているだろうから…話さなくても別にいいか

各々告白を行っていく中、近くにレンが
居ない事もあり何も相談しないまま
俺は黒川に告白をして前シーズンの通りキスをした

周りからは拍手で祝福されたが
内心ではそれどころではなかった
その理由は1つ…誤算があったからだ

俺たちの告白シーンの後、戦人の告白に
レンがはい、と答えキスを許した事が
俺の中では大きな誤算だった

───

「あーあ…マジさいあく、死んじゃえばーか…
レンもレンよ…良いライバルだと
思ってたのに…ばか…」

/ 225ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp