• テキストサイズ

傍にいる[推しの子]

第39章 恋愛リアリティーショー 第16話



「もうなんか飽きたわ
観るのやーめた」

「…」

「そもそも人の恋愛を安全圏から
眺めるなんてコンセプトが悪趣味なのよね
誰と誰の掛け合わせが良いとか何なの??
馬主なの??菊花賞狙える馬産ませたいの??
はーやだやだもう観ないアクアの顔も見たくない
ばいばいさよなら〜」
(…レンの様子、明らかにおかしかった
近いうち元気付けに行こうかしら)

「…ママ」

───

幼年期アイと数年一緒に居たけれど
俺はアイの事を結局何1つ知る事が
出来なかった気がする
何1つ分かってやれなかった気がする
どこまでが嘘でどこまでが本当なのか

俺にとってアイってなんなんだ??

ファン??母親??それとも…

───

- 有馬side -

「ゆきユキ熱いと思ってたけどさ
最近のアクあかヤバくない!?」

「!?」

朝、登校していると「今ガチ」を観ている
学生の話が耳に入ってきた

「あかね復帰後なんか垢抜けたっていうか」

「可愛いよね!!」

「アクアと2人でトラブル
乗り越えた強さっていうか」

「アクアくんめっちゃ意識してるよね!!」

「可愛い!!」

違う、2人じゃない…3人なのに…っ
けど、そんな事知ってるのは当事者と話を
本人達から聞いた私、ルビー、社長だけ…

「もうすぐ最終回かぁ」

「もっと見たいよね!!」

「折角面白くなってきたのに!!」

「前のシリーズ、最後キスあったし」

「えーやば、期待〜!!」

「…」

悔しい、絶対アクアだけじゃ何も出来なかった
筈なのにレンが居たから今があるのにっ
それを言えない自分に腹が立つ…

ただの視聴者である彼女らに、視聴者全員に…
一言だけでも「違う」って言えたら
どんなに楽だろう…

「…」

「有馬…有馬かな」

「!!」

『おはよ、かなちゃんっ』((ニパ

歩きながらそんな事を考えていた時、
呼ばれてるのに気付いて後ろを振り返ったら
アクアとレンが居た

「なぁ、今から学校サボって遊ばね??」

『遊ぼー??』

「…いく!!」

まさかのサボって遊ばうと言う提案を出てきた
2人に私は少し間を置いてその提案を受け入れた

/ 225ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp