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傍にいる[推しの子]

第39章 恋愛リアリティーショー 第16話




「一流の役者しか居ないと言われる
劇団ララライ、黒川あかねはそこの若きエース

徹底した役作り
与えられた役への深い考察と洞察

それらを完璧に演じきる天性のセンス

リアリティーショー映えする性格じゃ
なかったみたいだけど役者としては
「天才」と呼ぶしかない」

───

つい最近、有馬が黒川の事を教えてくれた
だから知識としては知ってるはずだった

「ア…あかね…??」

「アクアどうしたの??
幽霊とか見たような顔して」

「いや…」

『あかね、ちゃんだよね…??』

「もーレンまでっ!!
私は私だよ??黒川あかねっ」

『「…」』

正直言う、完全に舐めていた
アイを…演じる事は出来ないと…
たがいざ、目の当たりにするとそこにアイが
ほんとにいるみたいな錯覚に陥る
黙ってしまったレンも少なくとも俺と同じ
感覚を味わっているに違いない

「あかねおかえり!!」

「皆、待たせてごめんね」

「ほんとだよ、待ってたぞぉ」

「また楽しくやろうね!!」

「なんか元気そうで良かったけど…
もう大丈夫なのか??」

「そうだぜ??
体調とかメンタルとか大丈夫か??」

「えっ何が??」

『「「「「「…」」」」」』

皆、話しかけはじめる中
ノブと戦人は心配の言葉をかけたが
何食わぬ顔で惚け始めた黒川
流石におかしいと思ったノブと戦人は
続けて言葉を並べた

「何がって…そりゃ」

「あれだぜ??SNSの…」

「あー結構盛大に燃えちゃったからね!!
もしかしてその話??
やっちゃったなぁとは思うけど
あれくらいよくある話でしょ!!私は全然!!」

ケロッとした態度で答える
その答え方でさえアイそのものだ

「あかね…なんか雰囲気変わった」

「んーちょっとそうかも
ゆきはこういう私…嫌い??」

「…」((フルフル

「…」((ニコ

鷲見に問いかけ横に数回首を振るのを見た後
俺たちの所に黒川は来た

「アクア、レン
今日は一緒に居ようよ」

『「…うん」』

一瞬で持っていった
キャストもスタッフもカメラマンですら
視線を向けざるを得ない不思議な引力
まるでアイのようなカリスマ性
それが彼女にもあった

「聞いたよ、あの動画
何日も徹夜してアクアが作ってくれたって
嬉しかったな…ありがとアクア」

「…うん」

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