第31章 恋愛リアリティーショー 第8話 ▲

レンは平然とそう言うがその言ってる事が普通の
人には出来ない事だという事に気付いていない

そう思うと改めてレンの凄さを思い知る
役者をやり声優、ｸﾞﾗﾄﾞﾙ…
何でも出来るんじゃないのか??
にしてもレンのｱﾆﾒ声、めちゃ可愛いんだが??

『次はただ高いだけのだね??』

｢言っておいてなんだが、喉は大丈夫なのか??｣

『全然大丈夫だよっ』

レンの喉はどうなってるんだ…
絶対普通の人の喉じゃない…

｢なら高い声の方頼む｣

『了解!!えーと…高い声って
言ったらこれしかないよね』((ﾋﾟｯﾋﾟｯ

本日3曲目を選曲するレン
その曲が気になり俺は液晶画面を再び見た
液晶画面に映った曲名は

〈ｱｲﾄﾞﾙ〉

｢…!!｣

この曲は…聴いた事がある
まるでこの曲の歌詞は｢アイ｣そのものを歌って
いる様なもので尚且つこの歌は歌い辛そうな
音程だった事を記憶している

『〜っ♪』

｢っ!?｣

さっきのｱﾆﾒ声とは違い、
ただ高い声で歌い始めたレン
俺には到底出せない声であの歌い辛そうな
音程を諸共せずに楽しそうに歌っている

そろそろ終盤に差し掛かってきた頃
視線を感じてレンの目を見ると
お互いの視線がかち合った…気がした
するとﾀｲﾐﾝｸﾞよく最後の歌詞を歌うレン

『〜〜〜、愛してる♪』

｢っ…///!!｣((ﾄﾞｷ

…いや、ﾄﾞｷじゃない、落ち着け!!
俺に言った訳じゃないんだぞ…っ
たかが歌詞に本気になってどうする…っ
冷静になれ俺…

『あぁ…歌いきったぁっ』

｢…凄いな、レンは音域が広いんだな｣

『んー、どうなのかな??
自分では分かんないや』((ｽﾄﾝ

少し歌い疲れたのか俺の隣に座って寛ぎ始めた

｢…俺から言えるのは上手すぎて何も
言えないって事だな、ｱﾄﾞﾊﾞｲｽする隙が無い｣

今言った事は紛れも無い俺の感想だし真実だ
そこらのｱｲﾄﾞﾙや歌手何かより断然上手い

『えへへ、ありがとアクアっ///
この世界に産まれてから歌った事ないから
自信なかったんだぁ…』

｢自信持って良いﾚﾍﾞﾙだぞ
俺からしたらﾌﾟﾛと何ら変わらない｣

『流石にそこまででは』((ｸｽｸｽ

｢俺は好きだぞ、お前が歌ってる所｣