第27章 恋愛リアリティーショー 第4話
「うわっ…このジュースマズっ…
ツイッターでネタにして元取らなきゃ
コンビニで買った
新商品のジュースが激マズで…」((ツイツイ
「コラー!!」((バシィーン
「きゃぅう!!何するの??」
「アンタが何しようとしてんの!!
他所様の商品を不味いとか書き込もうとして…
エゴサされたらどうする!!」
「いやないでしょ…」
「これだから一般人上がりは…!!商品名を
出したら最低5人の関係者には検索される!!
そしてその会社から仕事は二度と来なくなる!!」
「そんな大げさな…」
「アンタだってエゴサ位するでしょ??」
「…しないよ??」((フイ
「スマホよこしなさい!!」((バッ
「あっ!!返して!!返して!!」
「どれどれ…ゴリゴリやってんな
あらあら関連検索に「かわいい」までつけて…
そんなにかわいいって言われたかった??」
「…」((カァ
「皆してないって口では言うけどね…
断言するわ!!アイドルの9割はエゴサをしてる!!
イベント終わりの打ち上げとか1度行ってみなさい
バンドマンも演者も皆が皆エゴサしながら
酒飲んで面白いわよ」
「うわぁ」
「世は大エゴサ時代!!広告代理店じゃなくても
ビックデータにアクセス出来て感想や客層の
アナリティクスを調べられるようになった!!
ネットの広告費はリアルに追い付き2兆円市場と
言われてる!!ネットの反応を見るなって時代は
終わったのよ…
今はもうネットマーケティングを怠った
人間から脱落する世の中
コンテンツとファンは既に相互監視状態にある
そして芸能は私達そのものがコンテンツ
深淵を覗く時、深淵もまた
こちらを覗いている事を忘れてはいけない」
有馬はルビーに芸能界の厳しい現実の1つを
口を酸っぱくして伝えた
が、とある人物は既に手遅れな所まで来ていた
<うん!!今ガチ見てるよ〜
ゆきちゃん可愛くって好き!!
あかねは空気だから好きとか嫌いとか無い>
<灰簾ちゃんバラエティ出るの珍しくない!?
貴重だと思うから今ガチ全部見よう!!
あかねはマジでなんでいるのか分からんくね??>
「…頑張らないと……」
黒川は今の自分の存在がどう映っているのか、
どう思われているのか…エゴサをしてしまっていた