第24章 恋愛リアリティーショー 第1話
「あ、最後はお兄ちゃんの登場」
<めっちゃ緊張するわ〜皆、よろしくね!!>((キラキラ
星野 アクア
役者 高校1年
「「いや誰!!」」
「キャラ作り過ぎでしょ!!」
「お兄ちゃん陰のオーラ発してる闇系じゃない!!」
「メディア用とはいえレンより作り過ぎ!!」
普段からかけ離れているキャラを演じている
アクアを見てルビーと有馬は何も言えずには
いられなかった
<ええ〜かっこい〜っ役者さんってあこがれるぅ>
「あーあ、お兄ちゃんこういうぶりっこタイプに
厳しいからなぁ、この子はないなぁ」
<MEMちょも可愛いね、めっちゃ照れる…>
「「は??死ね」」
普段しない顔で普段言わない言葉を発する
アクアに対して2人は声を揃えて一言ハモる
「なんだあいつ…私には可愛いなんて
勧誘の時しか言わなかったくせに…」
「女に囲まれて浮かれてんな…帰ったら説教だわ…
結局お兄ちゃんもオスなんだね」
「チョロそうなメス見つけたらすぐコレだよ」
次々に出てくる2人の罵倒の数々
それだけこの演技をしているアクアに
不満があるのだろう
「2人ともコレ、メディア用だから落ち着いて
そうしないと番組が成り立たないでしょ??
身近な男が女にデレデレしてる所見ると
腹立つのは分かるけれどね
アクアも役者
そういう男を演じる気持ちでそこに
居るんじゃないかしら」
「演技…」
「分かってるけど、これ最後本当に
告白して恋人になったりするんですよね」
「そうね、形式だけでもそこの筋は
通す事になるでしょうね」
「告白成功したらキスとかするんでしょ」
「まぁ定番ね」
「…こんな番組、なんで受けたんだろ…」
有馬は分かっていながらもミヤコに
質問をなげかけてふと、疑問を口にした
「でも…貴方だって女優続けるなら
いずれキスシーンとかも求められる
ここを割り切るのも仕事の内
この業界でガチガチの貞操観念
持ったままだと後々辛いわよー」
「分かってるけどさぁ…」
- 今ガチ現場 in アクアside -
「でえ、うちの犬ぅ」
「うんうん」
「ほらかわいくてぇ、みてみてぇ」
「うんうん、かわいいねぇ」
(だるぅ…若者特有の共感し合うだけの
会話キツぅ…なんで俺がこんな…)