第21章 芸能界 第13話
『え…??』
(もう1人がアクアって事は…まさか…)
「作品の収益的にはキビかったけど
君みたいな才能に機会を与えるのが目的だから
それは達成出来たのかな??」
「…」
(このPのタバコの吸い殻をレンに合計金額の
半分を出して貰いつつ検査に出した結果
僕とは赤の他人だと言う事が分かって
ある意味安心はした…が)
「君、苺プロの子だっけ??
どことなくアイくんと似た顔つきしてるよね」
流石鏑木と言った所か
観察眼はそこらのPより優れている
「っ!!…そうですか??」
「ああ、彼女の顔は間近で
よく見ていたからね、間違いないよ」
「間近で…ですか
アイとどういう関係だったんですか??」
「ファッション雑誌の
モデルの仲介で一緒に仕事してね
以来、仕事を振るだけじゃなくて
色々お世話してあげたよ、良い営業先紹介したり
それこそ事務所に内緒で男の子と会う時とか
良いお店紹介したり」
「!!
誰と会ってたか知ってますか??」
鏑木の「内緒で男の子に会う時」と
言う言葉に大きく反応したアクア
「んー??
もしかして君はアイくんのファン??
故人のゴシップにも興味がある??」
「…あります」
「そうだねぇ、教えてあげてもいいけど
ここは交換条件といこう、灰簾ちゃんこっち来て」
ここで先程会ったレンを鏑木は呼んだ
『あ、はい』
「君の顔はアイに似ていて美しい
上手く活用すれば人気出るかもしれない」
「…」
「そして灰簾ちゃん、
君は「今日あま」の現場に来てくれた時から
決めていたんだけど…」
『…』
「恋愛リアリティショーに興味はある??」
- 陽東高校入学式 -
「入学おめでとうアクア、レン…あとルビー
ここ陽東高校は授業日程の融通が利く
位のもので普通の高校と大した違いはない
ふつーに赤点取ったり出席日数足りなかったら
留年するし、カリキュラムもそんな違いはない
でも勿論1つ大きな違いがあるわね
あそこ歩いてるのは俳優
そこに居る2人は最大手アイドルグループの子
そこの胸がでかい子はグラビアモデル
あれは声優と配信者
ファッションモデルに歌手
ベンチに座ってるのは歌舞伎役者と女優
皆、芸能人
ここは日本で1番観られる側の人間が多い高校
歓迎するわよ後輩
芸能界へようこそ」