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特級錬金術師の旦那様

第14章 マーフィスの無双


マーフィスの縄が捕縛して、何処かに連れて行ってしまった。

「マーフィス、今の人たちは何処に?」
「ギルドに連れて行かせた。俺のメッセージ付きでな。」
「ど、どうなるの?」
「楽しい楽しい罰を受けて貰う。それに、ギルド証は剥奪だな。一年は罰則として冒険者に成れない。ミアに向かって斬りかかってただろ?この程度では生ぬるいくらいだ。」

私にと言うか、防御陣にだけど・・・まぁ、いいか。でも、マーフィスの行動はこれだけでは終わらなかった。所謂、囮作戦として三人は同じ様な行動を取らされる。

そして、釣れたのはCランクの冒険者たちだった。マーフィスに忠実な縄たちは彼らを簀巻きにしてはギルドの屋根から吊り下げたのだ。ご丁寧に、お腹の部分に張り紙までされている。

【私たちは犯罪者です。】

ギルマスに寄って、直ぐに捕獲されギルド証は剥奪。Cランクもそれに伴い消えて無くなった。マーフィスの庇護があることを世間に知らしめた三人は、その後、一目を置かれるようになった。

予定より滞在が長くなった私たち。そんな私たちの元に、見覚えのある紙吹雪が舞い降りた。

「・・・へぇっ、そうか。」
「アリオンさんからの報せ?」
「あぁ、そうだ。」
「何って?」
「町を出たことと、どうやら・・・俺の嫁を取り上げようと画策しているヤツが行動を起こした様だな。」
「どうして・・・。」
「俺が欲しいと思うんだから、その気持ちは分からなくはない。追って来れたら、話しくらいは聞いてやってもいい。」

私のことを望む誰かは、最後まで教えてはくれなかった。

「明日には、この町を経つ。次は泉の町へ行く。」
「泉の町?」
「あぁ、その泉近くでしか採取出来ない花を得る為に。」
「また、材料に使う為のもの?」
「そうだ。それに、あの町は綺麗だからな。」

ならば、楽しみだ。そう単純に思っていたのだけど。少しの不安を抱きつつ、マーフィスと共に出立したのは翌朝のことだった。

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