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特級錬金術師の旦那様

第8章 依頼


「あっ、コラ、そんなに強く握り締めるな。」
「ご、ごめんなさい。って、そうじゃないでしょ。わ、私に何って事を・・・。」
「俺の気に入らない?悪くないと思うんだけど。って、だからそんなに強く握り締めるなって。」

あれ?私、握り締めたまま?でも、私の手毎マーフィスの手が包み込んでいる。離そうとしても無理だ。

「マーフィスっ・・・は、恥ずかしい・・・。」
「これで、少しは俺が男だって認識したよな。昨晩は俺に擦り寄って体を撫で回すし、どれだけ忍耐力試されたやら。だからお仕置き。」
「こ、こんなお仕置きなんて・・・。って、ねぇ?何か固くなって来てない?」
「んっ・・・ちょっと、不味いかも。ミアに握られてると思ったら、興奮して来た。」

私が泣きそうになった事で、マーフィスは引き下がってくれた。そして、私はまた口走る。

「こんなことしたら、私、もうお嫁にいけない。」
「嫌、行かせる訳無いし、俺の嫁だろ。」
「そうだった、もう、お嫁に行ったんだった。」
「そうだなぁ、最初はキツイって言うし・・・アレが必要かもな。」
「アレって?」
「媚薬。少しは楽になるかも。うん、用意しておくか。」
「えっ?よ、用意って?」
「作るんだよ。多分、そういうことになったら、ミアは辛いだろうから。」

手のひらを見て、思い出す。

「俺の感触思い出した?」
「お、お、お、お、思い出してなんかっ・・・えっ?えっ?私の格好・・・えっ?」
「最初から下着姿だったぞ?」

つまり、お胸は丸出しである。全然可愛らしくない奇声を上げそうになった私の口を塞いだのは、マーフィスの唇だった。

そして、お互いに半裸だ。体温が直に感じる訳で・・・だが、ここで意識を飛ばしてなるものか。そう決意したものの、豆腐メンタルの私。

「触っていい?」
「えっ?」
「最後までしないから、ミアの身体触っていいか?」
「マ、マーフィスの大事なとこ触ったから・・・す、少しなら・・・いいよ。」

あ、マーフィスの目が丸くなってる。

「まさか、いいって言ってくれるなんて思ってなかった。嬉しい。加減とか分からないから、痛かったり嫌だと思ったら言ってくれ。」
「・・・うん。」

承諾はしたものの、マーフィスが触れたのは私の頬だった。優しく撫でられ後頭部に手を回される。さっきの続きとばかりに触れあった唇。
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