第8章 歓迎!ようこそ極楽温泉……** ※異種・GL※
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”歓迎!ようこそ極楽温泉を開始致します”
そう…もう 3度目になる
お約束のどこからか聞こえてくる
天の声の様なアナウンスが聞こえて来て
この世界に私が初めて来た時は
真っ黒の世界だった
黒い世界に緑色のフレームの世界に居たけど
でも…何故か
今…私は… 真っ白の世界に居る
と言うか…白しか無い世界…
メリーが白の世界と言っていたけど
確かにここは… 白が永遠に続いていて
メリーの言っていた
白い世界で間違いは無さそうだ
でも…この白い世界に 不自然に
”温泉はこちらです →”と書かれた
木製の看板が立っているのが見えて
「違和感…半端ない…な…。
看板、不自然すぎ…る…し、
違和感しか…無いし…」
いろはがその看板が差す
→の先を見ると…
勿論 その矢印の先にも
ここと代り映えのしない 白い世界が
当然同じ様に ずっと続いている訳なのだが
白い世界をその看板の指示通りに進んだ先に
また看板が立っているのが見えて
”温泉はこちらです →”と
さっきと同じ事が書かれている看板がある
その看板の指さす先に視線を向けるが
白い世界が広がっているだけで…
不安な気持ち…に既になりかけていて
ちょっと…心が…折れそう…だな…
あまりにも…何も無さ過ぎて…
いろはが何かに気が付いてハッとすると
「ドラゴンボールに出て来る
精神と時の部屋ってこんな感じ…??」
と…そんな事を考えてしまったが
生憎私はここに修行に来たのではなくて
癒される…為に…来たはず…
そう来たはずだ…
断じて 精神修行に来た訳じゃない
そう自分で自分を励ましつつ
自分の目の前の看板を いろはが見つめる