第6章 チュートリアル２………＊＊　

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”チュートリアル 2 を…開始致します”



そんな 前にも聞いた
アナウンスの様な放送が
スピーカーらしい物も何も無いのに
どこからか聞こえて来たと思って居たら



いろは…は…自分の部屋に居た

居た　でもずっと部屋には居たんだけど

あの世界で私が創った自分の部屋に

さっきまでの自分は居たはずだ


でも…ここは…

メリーが創ったシナリオの中だから


大体は私の部屋…だけど

私の部屋よりも新築の様にピカピカで

置いてある家具も…似たような雰囲気だが

ちょっとずつ…違っていて

何より…隅々まで…

ご丁寧に掃除が行き届いて居るし

置いてない観葉植物が沢山あって

これまた　私の部屋には置いてない

大きなクマのぬいぐるみがある

これは…きっと

あの羊の執事のメリーの中の

理想的な…姫様の御住居…のお姿

なのかも知れないが

この…自分の部屋でありながら

自分の部屋でない一室で

今回のチュートリアルのご指定の衣装は…

パイル地で出来た肌触りのいい
ショートパンツに半袖のパーカーの
薄いピンク色のルームウエア姿に
いつの間にやら　いろははなっていて

シンプルなデザインながらに
パーカーの裾やポケットに
ちょっとしたフリルがあしらってあって
女の子…らしい…感じがするルームウエアだ

メリーの夢を壊す様で申し訳ないが

生憎な事に私は

こんなルームウエアは愛用していない