第16章 行くべき場所へ……
『ええ、最初から選択できる色に、
カラーパレットからも色を選べますし。
インカラーやメッシュ…等も可能ですが??
姫様のお好みの私に…
姫様のお手でして頂いても構いませんが』
ううん…といろはがメリーの言葉に
首を横に振ってそれを否定すると
「いいよ、メリーはメリーのままで。
今のメリーが…私の知ってるメリーだから。
だから、メリーは…今のままで良いよ。
メリー、今のままでもイケメンだしね。
それに、メリーの声…好きな系統の声だし…。
最初に大音量で流れて来た時は
流石に私もさ、ビックリしたけどさ。
凄い、イケボだなって…思ってたもん」
『……そうで…、ありますか…』
こっちは…そう…嘘でもお世辞とかでもなく
メリーの事を褒めたのに
全然メリーは嬉しそうな感じではなくて
デフォルトでいいって言われたのが
メリーは…嫌…だったの…かな?
私に誰か好きな人とか推しキャラが居れば
メリーをリアルに好きな人に似せたりとか
推しキャラに寄せたりとかするかもだけど…
メリーの見た目とかは変更出来ても…
この性格は…AIで出来てるから…
どうにもならなそうだし
「メリーには、メリーって名前があるし、
今のメリーが、私は
メリーだって思ってるしね?
変に自分の好きだった人とかさ、
推しキャラに似せちゃったりしたらさ。
推しに嫌味言われるわけでしょ?
私だって、それは嫌だしね~」