第15章 執事の建前と嫉妬と焦燥
そのミナトさんの
叶人さんの呪いの効果を遅らせる魔法の上に
さっきのメリーが魔法を
重ねて掛けてくれたお陰で
あの人からは…私を
印を使って探す事は出来ないのだそうだ
「ねぇ、メリー…。だったらさ、
ちょっと思ったんだけどさ、
これ、私が自分で解いたり出来ないの?」
自分にも魔力があるのなら
これを自分で解けたら良いんじゃないのかって
そんな風に思ったんだけど
『イレギュラーは…、
この世界の理に縛られない物なのであります。
ですから、…イレギュラーの…印は
…実質…消す事は不可能の近いのですが…、
この世界にも…稀に…ミナト様の様な…
稀有な存在が生まれる事があります。
本来であるなら、
成長の枠が限られているのを…
何らかのきっかけにそれを
突破する存在です…。要するに…
その世界に置いて、彼も…またイレギュラー』
目には目を歯には歯をじゃないけど
イレギュラーにはイレギュラーをって事?
『イレギュラーは非常に高い
魔力を有する人物オブジェクトですので。
姫様のその呪いを無効化にする為には、
……イレギュラーと同等以上の魔力を
有するオブジェクトが、
姫様の世界に発生する必要がございます…。
イレギュラーはどの世界にも属しませんが、
姫様は…この世界に属しておりますので』